最新ニュース (JA)
ネッスーが児童扶養手当受給世帯向けECのチアドンを開始し未利用食品を約20%安く配送
ソーシャルスタートアップのネッスー株式会社は、児童扶養手当を受給する子育て世帯を対象とした専用ECサイト「チアドン」のサービス検証と販売を開始しました。納品期限などの商慣習により廃棄される未利用食品を通常小売価格より約20%安い価格で販売し、自宅まで直接配送することで、ひとり親世帯をはじめとする利用者の食費負担と買い物時間を軽減します。 サービスは2026年10月1日(木)16時に福岡県で販売を開始しており、2026年10月12日(月)からは東京都、神奈川県、埼玉県の首都圏エリアへ配送対象を広げます。代表取締役の木戸優起氏は、創業時から未利用食品を子どもたちや子育て家庭の支援につなげる仕組みを構想してきたと説明し、食卓に必要な食品をお得に購入できることで家計に余白が生まれ、子どもの体験や学びの機会につながることを目指すと表明しました。 チアドンの利用条件とポイント付与の仕組み チアドンは、公的な児童扶養手当を受給している世帯のみが会員登録できる仕組みを採用しています。利用資格の判定にはマイナンバーカードによる公的個人認証サービスを導入しており、手帳や書類の提出を伴わずにオンライン上で安全かつ即時に受給資格を確認します。登録完了後はスマートフォンから日用品や加工食品などを注文し、指定の住所で受け取ることができます。 関連ニュース: ポケモン TCG は新規抽選でダフ屋を阻止するために日本でデジタル ID を要求 写真: Reprodução 福岡市と連携した800世帯対象の実証実験 福岡地域での展開にあたっては、福岡市による共創実証プログラム「mirai@」に採択された共同実証プロジェクトとして進められています。対象は同市内の児童扶養手当受給世帯から選出された800世帯に限定され、検証期間は2026年11月30日(月)までの予定です。 あわせて読みたい: 厚生労働省がカスハラ防止義務化や最低賃金1177円改定など労働制度改革を施行 実証実験では、安価な食品購入による支出削減と自宅配送による時間創出が、家庭内での子どもの生活環境や教育体験にどのような変化をもたらすかを学術的に検証します。調査と効果測定は、立教大学ビジネスデザイン研究科の村嶋美穂准教授が担当し、実証終了後に分析が行われます。 ひとり親世帯の家計データと事業系食品ロスの背景 こども家庭庁がまとめた調査によると、国内のひとり親世帯における月平均の消費支出は22万6000円で、そのうち食料費が5万4100円と最大の支出項目を占めています。さらに10歳未満の子どもを持つ母親の場合、平日の労働・家事・育児に費やす時間は合計9.5時間に及び、買い物や調理の負担軽減が喫緊の課題となっています。 一方、農林水産省が2026年6月に発表したデータによると、日本国内における2024年度の事業系食品ロス量は237万トンに達しています。品質や安全性に問題がなく賞味期限が十分に残っている場合でも、小売店への納品期限ルールやパッケージ切り替えによって流通ルートから外れる食品が大量に発生しており、これらを支援へ回す仕組みが求められていました。 食品メーカー16社が参画する調達ネットワーク チアドンの商品供給は、ネッスーと食品卸売大手の国分グループ本社株式会社が2026年5月に設立した「未利用食品の活用推進コンソーシアム」の物流ネットワークを基盤としています。既存の流通インフラを活用することで、余剰在庫の仕入れや管理にかかるコストを圧縮しています。...