Valveで作曲家およびサウンドデザイナーを務めるMike Morasky氏が、10月21日水曜日に開催された音響カンファレンスGameSoundConの講演中、社内の未発表コードネームであるHLXに誤って触れた。この略称は以前からHalf-Life 3を指すものと推測されており、これまでコンピューターファイルの解析でしか確認されていなかった内部用語を同社の社員が公の場で明言したのは今回が初めてとなる。
問題のやり取りは、同社のゲームにおける音声カウントの処理や、大きい音と小さい音の差を調整する技術であるハイダイナミックレンジ(HDR)オーディオシステムの仕組みを解説していた質疑応答の場面で起きた。Mike Morasky氏はステージ上で「実際、Deadlockには独自のHDRバージョンがあると思うし、ご存じの通りHLXにも独自のバージョンがある、といった具合です」と発言した。
Source 2講演の壇上で同僚のDavid Feise氏が示した即座の反応
ゲームエンジンSource 2に関するセッションでこのHLXという言葉が飛び出した直後、Morasky氏およびサウンドデザイナーのCarlye Nyte氏と共に登壇していたValveのサウンドデザイナーDavid Feise氏が、同僚の失言に反応を見せた。Feise氏はマイクに向かって皮肉を込めた口調で「いい仕事だ」と小声でささやいた。
技術プレゼンテーションの終了時、同氏は再びこの件について作曲家本人に直接語りかけ、「いい仕事だ、HLXと1回しか言わなかったな」と指摘した。コードネームをうっかり漏らしてしまったことへの注意に驚いた様子のMorasky氏は、ただ「私が言った?」とだけ返答した。
パネルディスカッションの様子を収めた映像は10月22日木曜日に掲示板サイトのRedditや、Valve関連の取材を専門とする記者のTyler McVicker氏、情報アカウントのGabe Followerといったコンテンツ制作者の間で広く拡散された。録画には社員同士の言葉のやり取りが記録されているものの、Morasky氏が自身のミスに気づいて言葉を止めたのか、あるいは単に技術的な説明を終えただけなのかを映像から断定することはできない。
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音響カンファレンスGameSoundConにおけるValve登壇セッションの構成
- イベント名:オーディオカンファレンス GameSoundCon
- パネルテーマ:Valve’s Approach to an Open and Flexible Audio Engine(オープンで柔軟なオーディオエンジンに対するValveのアプローチ)
- 講演の実施日:2026年10月21日
- 映像の拡散日:2026年10月22日
- 登壇したValve社員:Mike Morasky氏、David Feise氏、Carlye Nyte氏
- 言及された技術とプロジェクト:ゲームエンジンSource 2、HDRオーディオシステム、Deadlock、HLX
アップデートファイルから発見されてきた略称HLXと過去のシリーズ作品との関連
HLXという頭字語は、ソフトウェアの内部コードを調査して隠された情報を探るデータマイナーと呼ばれるプログラマーたちによって、数年前からSource 2エンジンのアップデートファイル内で継続的に発見されてきた。こうした記述はDota 2やCounter-Strike 2といった同社の現行タイトルに現れており、特にCounter-Strike 2では、Half-Life: Alyxの正式発表前に社内で使われていたコードHLVRと似た形で2024年初頭にこの略称が浮上した。冒頭の文字が一人称視点シューティングゲームの代表作を直接連想させ、同社の製品ラインナップに該当する別タイトルが存在しなかったため、コミュニティはこの記録をメインシリーズの新作と結びつけて考えるようになった。
本編シリーズの直接的な続編に対するファンの期待は、2007年にHalf-Life 2: Episode Twoが市場に投入されて以来ずっと続いている。フランチャイズの最新作は2020年に発売された仮想現実(VR)向けタイトルのHalf-Life: Alyxであり、その結末は主人公Gordon Freemanの復帰を準備するような物語上の伏線を残していた。同作は同時に、映画『ロード・オブ・ザ・リング』三部作や『マトリックス』三部作の視覚効果に携わった後、Team Fortress 2、Left 4 Dead、Portal 2、Counter-Strike 2、そしてHalf-Life: Alyx本編の音響とサウンドトラックを手がけてきたスタジオのベテランであるMike Morasky氏の存在感を改めて示す作品にもなった。
未発表ソフトウェアに対するValveの公式見解と今後の予定
Mike Morasky氏の発言によってHLXプロジェクトが実在し、Source 2エンジン内で独自のオーディオシステムを備えていることは裏付けられたものの、Valveは開発内容の詳細について公式な発表を行っていない。制作中のソフトウェアが実際にHalf-Life 3であるかどうかについての公式情報はなく、正式発表や商用リリースの時期に関する見通しも示されていない。
