欧州委員会が市民に72時間分の非常用品の備蓄を推奨、EU加盟27か国の家庭が対象で法的拘束力はなし著者 Luís Henrique Costa
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欧州委員会は、EU(欧州連合)加盟27か国の住民に対し、災害や停電などの非常時に少なくとも72時間は自力で生活できるよう、非常用キットを備えておくことを推奨した。気候変動による大規模な災害、地政学的な緊張、サイバー攻撃による通信網の障害を想定した予防策で、2026年11月3日に発表された。
欧州委員会の声明は、今回の指針に法的拘束力はなく、電気や食料、水の供給、通信が突然止まった場合に影響を抑えるための戦略的な勧告だと説明している。各家庭には、3日間の自宅待機や避難に備えて必要な物資を入れた持ち出し用のリュックを用意するよう呼びかけている。危機管理担当委員のハッジャ・ラビブ氏は、災害時は最初の数時間が大きな差を生むと述べた。
停電や通信障害の中でも3日間しのげる品目
- 飲料水:1人あたりの1日の消費量をもとに必要量を計算する
- 常温で保存でき、加熱せずに食べられる非常食
- 消毒液、包帯、鎮痛剤を含む救急セット
- 常用薬を3日間分まかなえる量
- 公式情報を受け取るための乾電池式ラジオと予備の電池
- 懐中電灯と充電式バッテリー
- 携帯電話用の充電器とモバイルバッテリー
- 石けんや除菌シートなどの携帯用衛生用品
欧州で防災の備えが見直されてきた経緯
今回の指針は、欧州で近年繰り返されてきた防災体制の見直しの流れの中にある。主な見直しは次のとおりだ。
- 2020年:病院の医療物資の供給網が崩れたことを受け、EUが医療物資の備蓄体制を見直した
- 2022年:ウクライナでの紛争が始まり、重要インフラの監視の水準が引き上げられた
- 2024年:北欧諸国が、水不足や大規模停電に備えた国内向けの危機対応マニュアルを更新した
- 2026年:欧州委員会が大陸全体の指針を一本化し、個人の自立期間の目標を72時間と定めた
家庭での保管方法と、連絡手段の決め方
指針は、備蓄品を湿気を通さない容器に入れ、持ち出し用のリュックを家から出やすい場所に置くよう勧めている。缶詰などの消費期限は半年ごとに確認するとよいとされる。銀行の端末が使えなくなる場合に備えて、適度な額の現金を手元に用意することや、電話回線が不通になったときの家族との合流場所を事前に決めておくことも示された。
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各国の防災当局は、地域の地理や市町村の避難計画に合わせた補足の指示を引き続き出す。また欧州委員会は、EUの防災の協力制度が2001年に設けられた10月23日を、毎年の「欧州防災の日」とする案も示している。







