星間彗星3I/ATLASが秒速57〜58kmで太陽系に接近、太陽の重力を振り切る双曲線軌道を確認、三番目の星間天体として著者 Luís Henrique Costa
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星間彗星3I/ATLASが秒速57〜58kmで太陽系に近づいている。この彗星は双曲線軌道をたどり、太陽の重力に捕らえられないまま、軌道を描かずに通り過ぎていく。天文学者は望遠鏡による観測から、太陽系の外にある別の恒星系が起源であることを確認した。
3I/ATLASは2025年7月1日、チリにある小惑星監視望遠鏡ATLASが最初に捉えた。1I/’Oumuamuaと2I/Borisovに続く、三番目に確認された星間天体である。太陽の重力は最大3.8光年先の天体に影響を与えるが、3I/ATLASを軌道に縛りつけることはできない。
- 3I/ATLAS:秒速57km
- 比較対象の1I/’Oumuamua:秒速26km
- 比較対象の2I/Borisov:秒速33km
恒星系から放り出される天体の仕組み
3I/ATLASのような天体は、放出される前は遠い恒星の周りを回っていたとみられている。重力の相互作用や恒星の爆発によって、星間空間へ投げ出される仕組みだ。
こうした天体は数百万年にわたって宇宙を旅し、やがて太陽系のような恒星系の中を横切る。望遠鏡は太陽と関係のない軌道を特定し、外部起源であることを確かめている。
双曲線軌道が示す太陽系からの脱出
双曲線軌道とは、どの地点でも局所的な脱出速度を上回る速さで動く軌道を指す。3I/ATLASは太陽系に入り込み、軌道を結ばないまま曲がって去っていく。
太陽の重力で進路は曲がるが、捕らえられるほど速度は落ちない。観測は現在の経路を遠い宇宙まで追い続けている。
近日点、つまり太陽に最も近づく地点は2025年10月29日(世界時)だった。計算では接近の影響が数週間にわたって続くとされ、コンピューターモデルは重力スイングバイの効果を再現している。
太陽系の彗星と比べた速度の違い
太陽系の彗星は、近日点で数十km/sの速さに達する。一方で星間天体は、銀河の環境から受け継いだ速度をそのまま保って飛来する。
この差から、3I/ATLASが太陽系の外で生まれたことがうかがえる。分光観測では成分を分析し、太陽系の天体とは異なる元素の比率を見極めている。
オウムアムアに見られた予想外の加速
1I/’Oumuamuaは2017年、太陽に近づく途中で予想外の加速を示した。閉じ込められた水素が放出される脱ガスによって、その現象は自然な運動として説明されている。
太陽の熱で天体の内部から気体が出てくるという。ほかの仮説を裏付ける具体的な証拠は、現時点で不足している。
接近によって曲がる軌道と運動エネルギー
太陽への接近によって、3I/ATLASの軌道は計算どおりの角度で曲げられた。運動エネルギーは太陽の引力より大きく、天体は太陽系を離れた後も進み続ける。
天文台は軌道のデータを実時間で監視しており、経路の変化を随時確認している。
メタンと元素の比率が示す星間天体の特徴
複数の研究が、太陽系とは異なる割合で元素が含まれていることを明らかにした。分析の結果、この天体が星間天体であるという分類が裏付けられた。
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)は2025年12月22日と23日、3I/ATLASのコマを観測した。メタンに含まれる重水素の比率は約3.33%で、欧州宇宙機関のロゼッタが調べた彗星67Pの約14倍にあたる。研究結果は2026年10月23日付のNature Astronomyに掲載された。








