SpaceXが米国家偵察局の極秘衛星NROL-97をFalcon Heavyで軌道へ投入し安全保障宇宙打ち上げ新契約を始動

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SpaceX NROL-97 - Divulgação/SpaceX Foto: SpaceX NROL-97 - Divulgação/SpaceX

SpaceXは大型ロケットFalcon Heavyを使用し、米国家偵察局(NRO)の極秘衛星を搭載したミッションNROL-97の打ち上げに成功しました。米国東部夏時間の10月1日木曜日23時54分(日本時間10月2日金曜日12時54分)、フロリダ州にあるケネディ宇宙センターの第39A発射複合施設(LC-39A)から機体が射ち上げられ、NROによるFalcon Heavyの運用は歴史上初めての事例となりました。

偵察衛星の展開を担う同局はこれまでFalcon 9ロケットで22回の打ち上げを実施してきましたが、超重量級のFalcon Heavyを採用したのは今回が初となります。本ミッションは2025年に締結された米国の国家安全保障宇宙打ち上げ(NSSL)フェーズ3レーン2(Lane 2)契約に基づいて調達された最初の運用飛行です。

Falcon HeavyによるNROL-97打ち上げの主要数値と記録

今回の飛行によってFalcon Heavyは2018年の初飛行以来、通算14回目の軌道投入実績を積み上げました。打ち上げ機体および運用実績に関する主要な確定データは以下の通りです。

  • 打ち上げ日時:米国東部夏時間2026年10月1日23時54分(日本時間2026年10月2日12時54分、協定世界時03時54分)
  • 発射場所:米国フロリダ州 ケネディ宇宙センター LC-39A射場
  • 運用機体:SpaceX Falcon Heavy(第1段にマーリンエンジン計27基を搭載)
  • 機体構成:両側面ブースター(機体番号B1072およびB1104)、中央コア(初飛行の機体番号B1106)
  • 過去の運用実績:NROによる以前のFalcon 9打ち上げ回数は計22回、Falcon Heavyの総飛行回数は14回
  • サイドブースター再使用間隔:2026年8月30日日曜日のナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡打ち上げから32日での再飛行
  • 地上帰還実績:SpaceXとして単一暦日内に計4基の第1段ブースター地上着陸を達成

ケネディ宇宙センターLC-39Aからの射ち上げとブースター回収手順

打ち上げに使われたLC-39Aは、かつてアポロ計画のサターンVロケットやスペースシャトルが使用した歴史的な射場で、SpaceXが2014年にリース契約を結んで改修した施設です。離昇時には3基のコアに搭載された合計27基のMerlinエンジンが稼働し、夜空を照らしました。

発射から約8分後、2基のサイドブースター(B1072およびB1104)はケネディ宇宙センターに隣接するケープカナベラル宇宙軍基地の第1および第2着陸帯(LZ-1、LZ-2)へ同時に誘導され、着陸脚を展開して垂直着陸を果たしました。この突入と着陸に伴い、現地周辺には二重の衝撃波によるソニックブームが響き渡りました。一方、初飛行となった中央コア(B1106)は、機密衛星を高エネルギー軌道へ直接届けるための推進力を全て使い切り、大西洋上に投棄されて回収は行われませんでした。

国家安全保障宇宙打ち上げNSSL契約と米国家偵察局の運用転換

今回の飛行は、米宇宙軍の宇宙システム軍団(SSC)と米国家偵察局が共同管理する国家安全保障宇宙打ち上げプログラムの最新枠組みに基づいています。2025年に割り当てられたNSSLフェーズ3レーン2契約において、NROが発注したミッションの実行第1号となりました。

同局はこれまで中型ロケットであるFalcon 9を活用して22回の軌道投入を重ねてきましたが、重量級の貨物や特殊軌道への直接投入を要する極秘任務においてFalcon Heavyの能力を実戦投入する段階へと進みました。SpaceXにとっても、Crew-13および小型衛星相乗りミッションを含む3回の軌道打ち上げを24時間以内に完了させ、1日で4基の第1段ブースターを陸上着陸させる節目となりました。

9・11同時多発テロから25年を追悼するミッションパッチの意匠

極秘任務であるNROL-97の公式ミッションパッチには、2001年9月11日火曜日に発生したアメリカ同時多発テロ事件から25年を迎えた追悼のメッセージが込められています。デザインの中央には灯台が描かれ、光の筋の端点が時計の文字盤における9時と11時の位置を指し示しています。

意匠について米国家偵察局は「ミッションパッチは2001年9月11日に記憶された命と犠牲への追悼の意を表し、戦闘員を保護し、自由を防衛し、より安全な世界の構築を支援するというNROの揺るぎない決意を体現している。灯台は困難な時期にあっても困窮する人々に情報を提供する能力と不屈の強さを象徴している」と声明を出しました。周囲に配された4つの星はハイジャックされた4機の航空機を、月は2026年9月11日の月相を表現しています。

NROL-97の軌道投入と機密保持の現状

打ち上げられたNROL-97衛星の具体的な軌道投入パラメーター、機体寸法、重量、搭載機器の仕様などは、米国の国家安全保障上の最高機密に指定されており公表されていません。機体は予定通り予定軌道へ向けて分離され、以後の追跡および運用状況は米国家偵察局の管理下に置かれます。

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