米司法省がテレビ大手5社を調査、ホワイトハウス取材拒否で独禁法違反疑い

Donald Trump

Donald Trump - Instagram/@realdonaldtrump

米司法省は、ワシントンD.C.のホワイトハウスで大統領取材の代表取材方式(プール制)を一時的に停止したテレビ主要5社に対し、連邦反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで予備調査を開始した。ABC、CBS、CNN、Fox News、NBCの5社が共同で取材をボイコットした行為が、競合企業間による不法な共同謀議に該当する可能性があるとして、シャーマン法違反の有無を検証している。

調査の契機となったのは、2026年9月18日金曜日にDonald Trump大統領の政権がCNN、Politico、MS NOWの3報道機関に所属する記者のホワイトハウス入場許可証を剥奪した事態だった。これに対し、長年大統領の動静取材を分担してきたテレビ局側はCNNの取材枠を他社で代替することを拒否し、代表取材業務そのものを停止した。この停止措置により、9月下旬にワシントンを訪れた中国の習近平国家主席の公式歓迎行事など、外交上極めて重要な場面で報道機関向けの共有映像が配信されない異例の事態が生じた。

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テレビ大手5社に対する米司法省の文書提出要求

米司法省の法務担当者は2026年10月9日金曜日、対象となる民放5社の法務部門に対して公式通知を送付し、代表取材体制の設立経緯や直近の運用実態、社内連絡記録などの文書提出を求めた。10月10日土曜日に調査の事実が報じられた後、米司法省のEmily Covington報道官は声明を発表し、商業上の競合他社による集団ボイコットはシャーマン法に抵触し得ると説明した。同報道官は、反トラスト局が法令違反の有無を判断するために事実関係の調査を進めている段階にすぎないと説明している。

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大統領執務室や専用機Air Force Oneなど取材空間が狭い場所では、少人数の記者が代表で取材し映像や音声を互いに無償提供するプール制度が数十年にわたり定着してきた。この仕組みにより、地方局や世界各国の報道機関にも日々の大統領公式行事の映像が配信されている。今回の調査に対し、対象となった放送局各社は10月10日夜の時点で公式なコメントを控えるか無回答の姿勢をとっている。

合衆国憲法修正第1条と反トラスト法の対立

報道機関の権利擁護団体Reporters Committee for Freedom of the Press(RCFP)のBruce D. Brown会長は、今回の司法省による調査について、大統領自らが実施した取材禁止措置下で各社がどのように日常の取材を行っていたかを詮索するための口実にすぎないと批判した。同会長は、報道機関が取材に関して下す判断は合衆国憲法修正第1条で保障されており、取材拒否という報復措置に重ねて反トラスト当局の権限を持ち出す行為は記者に対する露骨な威嚇であると主張している。

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Joe Biden前政権で司法省反トラスト局長を務めたJonathan Kanter氏も、公民権運動期のボイコット運動を合憲と判断した連邦最高裁判所の判例を挙げ、今回の取材判断は独占禁止法の対象外であり、文字通りの言論の自由の問題であると指摘した。一方、2026年9月24日木曜日にはTimothy Kelly連邦地方裁判所判事が記者3社の立ち入り資格を一時的に回復させる仮処分命令を出し、翌9月25日金曜日にはテレビ5社による代表取材が再開されている。米司法省が今後、民事または刑事での本格的な提訴に踏み切るか、あるいは情報収集の段階にとどめるかは現時点で確定していない。

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