トランプ大統領は中間選挙で与党が議席を失っても罷免されず、憲法の定める任期は2029年1月20日まで続く著者 Luís Henrique Costa
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米国の中間選挙は2026年11月3日に行われたが、その結果でドナルド・トランプ大統領が職を失うことはない。米国は大統領制のため、議会の多数派が代わっても大統領の任期は憲法第2条で定められた4年間が保障される。SNSで広がっていた退任をめぐる臆測にも、制度上の根拠はない。
トランプ大統領は2025年1月に就任し、任期は2029年1月20日まで続く。上下院のどちらで野党が多数を握っても、この期間は変わらない。開票は続いており、下院では民主党が過半数を得る見通しと報じられているが、上院の結果は未確定である。
多数派が野党に移ると、大統領の政党と議会の多数派が異なる「分割政府」の状態になる。野党は委員会の主導権を得て、予算の監査や国務長官の宣誓証言を求めることができる。政策の実行は難しくなるが、大統領の地位が失われることはない。
大統領を任期途中で退かせる4つの手段
米国の法律が大統領を任期途中で退かせる方法は限られている。下院による弾劾、上院での有罪判決、憲法修正第25条、そして本人の辞任の4つである。
- 下院の弾劾:218人の議員による単純過半数の賛成で、反逆罪や汚職、重大な犯罪を理由とする弾劾条項を正式に承認する。
- 上院の裁判:罷免を確定させるには出席議員の3分の2の賛成が必要で、定員100人の議場では67票になる。
- 憲法修正第25条:副大統領と閣僚の過半数が、大統領は身体的または精神的に職務を遂行できないと文書で宣言する。
- 辞任:大統領が国務省に文書で通知して辞める、個人の意思表示である。
過去の弾劾手続きと2026年8月の新たな決議案
米国では約2世紀半の歴史のなかで、上院の有罪判決によって罷免された大統領は一人もいない。2026年8月24日には、民主党のアル・グリーン下院議員(テキサス州選出)がトランプ大統領に対する新たな弾劾決議案を提出し、下院司法委員会に付託された。
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- 1868年:アンドリュー・ジョンソン氏が下院で初めて弾劾され、上院では1票差で無罪となった。
- 1974年:リチャード・ニクソン氏は、ウォーターゲート事件をめぐり下院の採決前に辞任した。
- 1998年:ビル・クリントン氏は偽証の罪で下院で弾劾されたが、上院で大差により無罪となった。
- 2019年:トランプ大統領は初めて下院で弾劾され、上院で全ての訴因について無罪となった。
- 2021年:トランプ大統領は下院で2度弾劾された唯一の大統領となり、1期目の終了後に上院で再び無罪となった。
野党が多数を握る議会が政権に与える影響
大統領の任期は変わらないが、議会の構成は政権の政策に直接の制約をかける。予算、人事、拒否権の3分野で、その影響が具体的に現れる。
- 予算:予算案の審議を始める権限は憲法上、下院が独占しており、大統領は支出を交渉しなければ政府機関の業務が止まるおそれがある。
- 人事:連邦判事、最高裁を含む上級裁判所の判事、大使、閣僚などの任命は、上院が最終的に承認する。
- 拒否権:大統領が拒んだ法案は、上下院がそれぞれ3分の2の賛成で覆すことができる。
新しい議会の議員は2027年1月3日に正式に就任し、第120議会の構成が確定する。
















